子どもの時代はこれまでの社会と決別することになる

1970年代生まれの私の小学生時代には、自分の親が高度経済成長期の真っただ中で働いていました。

一生懸命働くこと=みんなの幸せにつながる、そういう時代だったように思います。

そして、私が働き始めた2000年代は、地球温暖化を始めとする環境問題の深刻化・経済格差の拡大・経済の停滞・学校教育現場の崩壊・高学歴者の就職難・貧困家庭の増加・少年犯罪の増加・共働きの増加・年金など社会制度の破たんなどがあり、一生懸命勉強して社会人になり、仕事をしても、ろくでもない未来しかないような気になってくる、希望が持ちにくいそんな時代です。

子どもの時代はこれまでの社会と決別することになる

企業は、表向きは色々耳心地の良いフレーズを並べて宣伝広告しますが、実際の企業の現場では、より合理的に・より効率的に・より正確に・よりたくさん・より速く・・・が暗黙のルールにあります。

そういう仕事をしなければ、企業ではまず評価されません。これまで会社が利益を上げるためには、そうすることが最も早道だったからです。

しかし、自分の子どもの時代は、これまでの価値観とは決別する必要があります

それに、もう多くの人が気づいています。

使えるテレビを捨ててまで、新しいテレビが欲しいとまでは思いません。大企業が破たんしたのは、人の価値観やお金の使い方が変わってきているから、という点も大きいと思います。

良いモノの基準もひとそれぞれ。生活スタイルも多様化しています

テレビは、多機能でなくても、鮮明な映像が映るように開発してもらわなくてもかまわない。例えば私は、デザインが良い家電なら、お金を払っても良いですが、そういう家電はほとんどない。機能とデザインが両立した大手メーカーの製品なんてまずありません。いつも探して探してやっと見つけるのは、大抵とても小さなメーカーや会社の製品・サービスであることが多いです。

昨年は、素敵な日本製の扇風機を買いました。2000円~1万円でそれなりの大手メーカーの扇風機が変える時代に、4万くらい払いました。それだけの価値があると思ったからです。今でも買ってよかったと思っています。

使っている人はわかると思います。大手メーカーの製品とは全く異なる観点で作られたこの扇風機の素晴らしさが。

バルミューダ DCモーター 省エネ 扇風機 GreenFan Japan(グリーンファンジャパン)ホワイト×ブラック EGF-1500-WK 日本製
バルミューダ DCモーター 省エネ 扇風機 GreenFan Japan(グリーンファンジャパン)ホワイト×ブラック EGF-1500-WK 日本製

たとえ安くてもモノはたくさん要らないし、持ち家だって要らないという人もいます(我が家はローン完済済みの持ち家ですが)。車も要らない(必要ならカーシェアやレンタカーもある)・・・。

これからは、より少ないモノ・最小限のエネルギーで豊かに暮らせるように、小さな社会を志向するのが良いと思っていました。江戸時代の藩制のように、です。

これから日本の人口は、どんどん減っていきます。都会のマンションや戸建ては空室が増えます。

子どもの時代には、働いて生きるために都会を選択しなければならない、子育ても都会でしなければならない、という社会も崩れていくでしょう。

企業がモノを作っても、日本ではもうあまり売れません。私も大手メーカーが作っているモノで欲しいモノはほとんどありません。だから海外で売ろうとしていますが、海外だっていずれはモノが飽和してモノが売れなくなります。

大量生産・大量消費でお金を稼ぐ企業は、間違いなく自然淘汰されるでしょう。利益を追い求めて、これまでの時代と同じようにモノを売ろうとしている日本の多くの企業は、子どもが社会人になった頃には、まともな形では残っていないだろうと考えています。外資系になっているか、部署ごと別会社化したり、ダウンサイジングしているか、リストラと経費削減で細々とやっているか・・そんな感じの企業が多いだろうと思います。

これまでと同じ教育を受けて大人になっても、社会に出て楽しく働けるようにはならないでしょう。仕事に就けない可能性だったあります。義務教育とは、そもそも今の社会(正確には戦後の社会)で役立つ人間を育てるために始まり、その教育内容は、戦後からほとんど変わっていないからです。

子どもがこれから学ぶべきことは、これまでとは全く変わってきます。子供たちが次の時代を作り、生き抜いていくためには、学ぶ内容を柔軟に変えていく必要があります。日常生活や日々報道されるニュースから感じる変化から未来を予測し、そういうことを家族で議論しながら、体験したり学んだりする内容を変化させていく、そういう子育てをしていきたい思っています。

例えば、江戸時代の藩のような小さな社会で、暮らしに本当に必要なエネルギーだけを小さな社会で作って、省エネでデザインと機能性を満たした製品を使って、文化的な生活を維持する方向に変わっていくと考えています。

そうすれば、原子力発電などという廃棄物の安全な処理方法も不明な危険な選択をする必要もありません。太陽光発電はどこでもできるし、川があるなら水力発電・海があるなら潮力発電など、その地域の人が、地形や気候に合った形で電力システムを作る。それなら、どこかで大量に電力を一気に作る必要はありませんから。

そして、食料も基本的には地産地消にします。そうすれば、外国から食料を輸入することにより、大量の輸送エネルギーを使う必要もありませんから、地球規模で見れば環境問題解決への貢献にもつながります。

現在、昨日買った「本当は怖い小学一年生 」を読んでいますが、私と似たような教育の考え方が書かれてある箇所がありました。

そこに、イタリアの話があって、面白かったのでご紹介します。(少し要約・読みやすく改変した箇所があります。)

イタリアには「コムーネ」という小さな共同体が約1800あります。イタリアでは、市町村という区別がなく、人口1000人でも100万人でも同じ1つのコムーネ(自治体)です。

この共同体では、自律性の意識が昔から高く、住民は日本よりも主人公感覚が強くて、どういう国にしているかをみんなで議論します。

例えば、ボローニャというコムーネは、人口37万人。世界で一番美術館が多いと言われるボローニャには中小企業しかありません。これは「従業員が300人を超えたら2つに分ける」という慣習があるからです。

職人の工房が、企業のモデルになっているので、良いモノを作ろうとしたら、規模を大きくしないほうが良いと考えるのでしょう。20~30人規模の会社が多いです。

靴・服・家具・車といずれに職人が作ったものが一般的なイタリアですが、どれも世界最高水準のクオリティ。良いモノを作る職人が街の誇りになっています。

多くのモノを安く売るのではなく、良いモノが、作り手たち、あるいは使う人の生きがいになっています。

また、ボローニャは、市長も市会議員もすべて非常勤みんな本業を持っていて、市民としての責務を担うために政治家になります。会議はたいてい仕事がおわってお夜に行われます。それだけ街を良くしていこうみんなが一生懸命です。

大きなお金儲けを望まず、ほどほどの生きがいを持ち、小さな規模でゆったり暮らすなら、人口が減っても、やっていけるんです。

人口が減っても、多様な価値観を持つ人たちが、それぞれ幸せになる暮らし方や街づくりをしていけば良いと思います。そういう考え方ができない企業・組織(私が働いていた会社もそうです)は、生き残れなくなるでしょう。

どういう暮らしが理想なのかは、まだわかりません。でも、これまでの時代と決別する必要があることは間違いありません

これまでの時代と同じ職業につくため・同じ組織で働くための勉強に、子どもの時間をできるだけ使わず、新しい時代で生きるために必要な能力・スキルを身につけるために使うようにしてあげたいと思っています。

自分のことを振り返れば、高校~大学のお勉強は、実社会とずれていたと思いませんか。私は、大学の学部で学んだ専門科目も実社会で働く際にほとんど役に立たなかったな~と思います。役に立ったのは、社会に出てから、自分で勉強したことがほとんどですね。

社会で10年以上(15年近く)働いてきたからこそ、実社会を知っています。学校・大学の先生は、学校の中から出たことがないせいか、あまりにも実社会を知らないな~・感覚がずれているな~と思うことがよくあります(←どんだけ偉そうなんだ)。

子どもには社会に出た時に役立つ勉強・勉強方法を身につけてほしいと思っています。実社会に出て働いたことのない学校の先生に任せるには無理があるでしょうから、親の関わり方が重要になるだろうと思っています。

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