広島県呉市の「大和ミュージアム」の向かい側に「てつのくじら館」があります。
この写真正面の赤と黒の巨大なクジラは、本物の潜水艦で、無料で中に入れます。
この「てつのくじら館」は、海上自衛隊の呉資料館に展示された本物の潜水艦「あきしお」です。
昭和60年に進水した潜水艦「あきしお」は、昭和58年に三菱重工により起工され、様々な任務を遂行した後、平成16年に除籍となりました。同年9月に国内最大のクレーン船で陸揚げされて、呉資料館に展示されました。
「あきしお」は、長さ76.2m、幅9.9m、深さ10.2m、乗員75名の潜水艦です。
潜水艦は、深い海の中から静かに日本を守っていますが、隠密に行動するために、活動内容を知りませんでした。
この資料館では、潜水艦の歴史・技術・潜水艦内での乗員の生活などが紹介されていました。
日本の潜水艦が、終戦後からずっと、太平洋戦争のときに敷設された機雷を除去する活動を行っていることを知りました。この活動のことを「掃海」と言います。
機雷の実物も展示されていました。また、機雷を除去する方法もビデオでわかりやすく説明されていました。海上自衛隊の潜水艦と乗員の方々が、非常に危険かつ大変重要な活動をしていることがわかりました。
国によっても機雷の形は違っていました。
資料館は、小学1年生の子どもにも、説明してあげると十分に理解できる内容でした。
特に驚いたのが、潜水艦内の乗員のベッドです。
写真ではわかりにくいですが、私の夫は足をほとんど伸ばせませんでした(体験できます)。
小学1年生の子どもが、頭と足が前後の壁につく程度の大きさしかありませんでした。
実際は、足を折り曲げて、横になって眠るそうです。この写真の三段ベッドにロッカーの部屋は、上官の部屋です。こんなに窮屈でも上官の部屋とは・・・。
潜水艦内は、とにかく狭くて、乗組員のみなさんは大変な生活をしながら、任務を遂行していることを知ることができました。
資料館の3Fと潜水艦がつながっていました。
潜水艦内をほとんど全部歩くことができました。
これは、操艦室です。潜水艦は、自動車・電車・飛行機と異なり、前は何も見えません。
ソナーと海図だけで判断するそうです。
また、白い照明をつけると敵に見つかるので、艦内では真っ赤な照明がつけられています。
食事中も赤色の照明ですよね・・・。赤色照明下では、明暗はわかりますが、色は識別できません。
普段は意識することがありませんが、こういう自衛隊のみなさまの活動によって、私たちの日常は支えられているんだ、ということを感じることができました。
子どもにも、日本の自衛隊の存在やその活動内容(一部ですが)が伝わったのではないかと思っています。
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